MY DORMEUIL-Special Interview-
MY DORMEUIL vol.05
能楽師狂言方和泉流 野村 万之丞 氏
インタビュー
今回のMY DORMEUILはNHKの人気大河ドラマ「西郷どん」にて若き明治天皇役を演じる、野村万之丞さんが登場!
初めてのドーメルスーツについて語って頂きます。
万之丞さんにとってスーツをお召しになるのはどのような機会が多いのでしょうか?
実は、スーツという意味ではいつも仕事の時に着ています。でも、普段来ているものは楽屋で畳に膝をついて作業をするなど、どちらかというと仕事着として割り切って、ユニフォーム的に来ている感覚な気がします。なので今回仕立てたドーメルのスーツのように、しっかりとした装いとして着る機会は、まだ頻繁ではないかもしれません。
それでは今日お召しのドーメルのスーツがファーストドーメルなのですね!
はい。ドーメルも、ちゃんと仕立てたスーツも初めてなので、本当にうれしいです。これからは正式な場面で着る、ビシッと決めるスーツも必要だなと思っていたのでとても良い機会でしたね。きちんと採寸して作っていただいたので、本当に、もうぴたっとフィットして脚もすごく綺麗に見えて、本物を着ていると思うとちょっと緊張するくらいです。服のエネルギーを感じます。
すでにスーツを着なれている方の佇まいをしてらっしゃって、とてもお似合いですが、仕事着とはいえどいつ頃からスーツを着るようになられたのですか?
そうですね、スーツを着るようになったのは高校の終わりか大学に入るころです。高校までずっと野球部で3年の夏までは学業優先で、丸坊主でした。笑
夏が終わって本格的に仕事をやるようになってその頃ですね。
本格的なお仕事をはじめられてのスーツということなのですが、狂言の舞台裏ではお仕事に行かれるときはスーツの方も多いのですか?それともご自分のポリシーとかでお着物の方もいらっしゃったりするのでしょうか?
楽屋に入る時にはスーツを着て行って、楽屋では紋付に着替えます。若いうちはほとんどスーツで、白シャツに無地の黒スーツが多いです。カジュアルな服装の方もいれば、年配の先生は着物をお召しの方もいらっしゃいますね。
お仕事では黒のスーツが多いとのことですが、今回のドーメルスーツにはとてもきれいなドーメルブルーを選ばれたポイントはなんでしょうか?
今まで持っていたものが仕事用で黒か、さりげないストライプの暗めの色ばかりなので、まだ自分も若いのでキメるドーメルスーツなら、ブルーやネイビーなどの明るい色がいいなと思い選びました。同じブルーでも、この色はドーメルさんならではで、かっこいいなと!
万之丞さんの華やかさと相まって、パーティーなど人が集まる場面で一層、深みのあるブルーが引き立って、とても目を惹くと思います!
ありがとうございます。来年の2月にジャポニスム2018*の公式企画でパリ公演があるので、着用したいと思っています。
うれしいお言葉です。ジャポニスム2018関連で、万之丞さんのように日本の伝統芸能を担う方が、パリのブランドのスーツを着てくださったら、なんとも素敵な日仏のマリアージュですね。それ以外でも、着ていきたい場面はありますか?
文化芸術の関係者が集まる会に、父と参加させていただく機会があるので、そういうところに着て行けたらなと思います。
このスーツを着ると、自分の気持ちも引き締まって、見た目もいつもと違って見えると思うので、パーティーやインタビューといった人前に出る機会があったら着させていただきたいです。
※ジャポニスム2018とは、日仏友好160年にあたる2018年、日本とフランスの両国が連携し、芸術の都フランス・パリを中心に“世界にまだ知られていない日本文化の魅力”を紹介する大規模な複合型文化芸術イベントです。
能楽師狂言方和泉流野村万蔵家
野村万之丞(本名:虎之介)
1996年生まれ。九世万蔵の長男。祖父の萬及び父万蔵に師事。
2017年、六世野村万之丞を襲名。
2000年「靱猿」にて初舞台。
2002年「伊呂波」の初シテ、以後「しびり」「重喜」「魚説法」「井杭」「二人袴」のシテを勤める。
2009年「千歳」、2015年「奈須与市語」、2017年「三番叟」を披く。
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